2006年02月17日

昔の話。

 サッカー小僧だった中学生のころ。
中学だけじゃなく、小学校、高校、大学、社会人に至るまで
サッカー小僧であることは変わらなかったのだが。

 入学当初からディフェンダーとしてレギュラーポジションを得てはいたものの、
やはり身体が出来ていなかったのだろう、しょっちゅう足首を捻挫していた。
 ある時、セルジオ越後のサッカー教室が地元で開催され、数人の先輩とともに参加した。
サッカー小僧としては当然楽しみにしていたのだが、直前の公式戦で例によって足首を痛め、
それでも、プレーを見るだけでも、と云う思いで。

 今思えばアレがラモスだったんだろう。
 なんか毛むくじゃら、痩身、ギョロ目のプレイヤーが肩を揺するようにして足元のボールを捌く姿に
サイドラインの外から見入っていると、甲高いセルジオの声が土ぼこりの立つグラウンドに響いた。

 「なんで普通の服で参加してるの! やる気あるの!?」

 今なら自分の足が思わしくない状態であることをまっすぐ説明出来る自信はある。
が。

 抜けるような青空と、肌を焼く日差しと、腰辺りまで舞う土ぼこりを、今も鮮明に覚えている。
でも、そこから先、どんなプレーを見たのかはまったく覚えていない。




 今日に至るまで、セルジオ越後の評論に耳を傾けることは、ない。


posted by *鉛筆番長* at 03:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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